時は今、生誕地から「心の発明」を
享保十四年(1729)に京都の車屋町御池上るで、石田梅岩先生が開塾されましてから、2009年に記念すべき開講280年にあたります。「人の人たる道」を重視し、「真のこころを知る」ことを力説した石田梅岩先生の学問は、後に心学と呼ばれましたが、こころの教育やこころの再生が叫ばれる昨今、改めてその思想と行動が注目されています。
石田梅岩先生は「我教ユル所ハ商人ノ道アルコトヲ教ユルナリ」として、「一銭軽シト云ベキニ非ズ、是ヲ重テ富ヲナスハ商人ノ道ナリ。富ノ主ハ天下ノ人々ナリ」と説かれましたが、暴利と偽装や企業の私物化が流行する今の世に、「こころの発明」を主張した石門心学の存在が大きく浮かび上がってきます。
時は今、企業の社会的責任(CSR)が問われている現在、石田梅岩先生の生誕の地である亀岡市では、石門心学の発祥の「ふるさと」として、石田梅岩先生の教えを学び活かし、先生の貴重な遺品や資料を保存・公開・活用すると共に、多用な学習の場を提供し、情報を発信する組織、すなわち財団法人石田梅岩先生顕彰会を設立する運びとなりました。
地元亀岡市及び京都府はもとよりのこと、内外のこころある方々のご理解とご支援をお願い申し上げます。
設立者 故 上田正昭(京都大学名誉教授)
理事長 桂川孝裕(亀岡市長)